和服総合加工・しみぬき しみぬき職人の店 カワミ

着物・和服のしみぬき、仕立ての事なら株式会社 カワミ

会社情報

■住所
〒733-0012
広島県広島市西区中広町3-22-7
■TEL
082-294-6977
■FAX
082-294-5859
■事業内容
和服総合加工
■営業品目
   部分洗い
 
 しみぬき
 丸洗い
 オリジナルガード加工
 ゆのし
 湯通し
 洗張
 金銀箔加工・色焼け直し
 紋入加工
 仕立
 
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用語集

仕立て上がっている着物をほどかずに汚れている箇所をソープでブラッシングした後、石油系の溶剤の中で洗い、全体の汚れを落とします。
(汗など水溶性のシミは残ります)

 

衿、袖口の汚れ、汗などを部分的に処理します。

 

反物を蒸気を使ってしわを伸ばし、幅を整理する作業

 

反物を湯に通し、糊を落とす作業

 

生地の風合いなどを損なわず、水滴をはじくので水性のシミをつきにくくする加工です。

 

シミは古くなると酸化して黄色く変化します。この状態になると薬品を使ってシミを抜きます。
このとき、生地の色も一緒に抜けてしまうので、色をかけての修正が必要になります。

 

タンパク系のしみ

卵といった食品や人の血液などのシミは、付いてすぐでしたら、ソープなどを使った水性の処理で落ちますが、時間が経ったり熱が加わったりすると落ちづらくなりますので、タンパク質を分解する酵素を使い時間をかけての処理になります。

 

薬品などを使い、溶出か抜染などを行った後、色を修正します。

 

ヤケ

日光や照明などで色が変化した状態です。表面の汚れを落とした後、色をかけ修正します。

 

スレ

1本の糸は30~40本の細い糸で出来ていて、スレとはその細い糸が傷つき切れている状態で、光の反射などの影響で白く見えます。
色をかけたり、生地を落ち着かせることで目立たなくさせます。

※スレ、黄変、色素、ヤケなどは完全には直りませんが、色修正等も施しできるだけ目立たなくなるように作業をしていきます。

 

着物等を全て解き、反物の状態にしてから湯か水でソープを使って洗う作業です。
(水性のシミが大量に付いている、カビが出ている、古い着物を仕立て直す時等におすすめ致します)

 

本地入(糊抜き)

結城紬、大島紬などは染色の際、湯通しでは落ちない糊も使ってありますので、酵素などを使い、糊を分解させます。
風合いが柔らかくなります。

 

【染め抜き紋】
 

 生地の地色を染める時に紋型を染め残す方法で、地色との変化がなく輪郭が綺麗に上がります。染め抜き五つ紋は最も格式の高い紋です。

【描き紋】

 紋の入る位置に白く丸く染め残してある石持の部分に紋を描き入れます。現在、黒礼服はほとんどこの方法です。

【抜染紋(抜き紋)】

 地色を紋の型に薬品によって色抜きして紋を入れる方法です。

【縫い紋】

 刺繍によって紋を縫い表します。

【切り付け紋(貼り紋)】

 着物と同質地の別布に紋を描き、紋の位置に貼り付けて周囲を細かくかがる方法です。生地が弱って紋の入れ替えができないときなどに用います。

【加賀紋】

 刺繍や染めによって彩色された紋のことです。

 

上衿掛け替え

着物の上衿の変色・スレ等がひどくなり修正不能の場合、地衿を上に出して上衿をかけた様に見せかけて付け直す作業です。

 

七五三

11月15日に5歳の男児、3歳と7歳の女児が神社に参拝します。宮参りと同じく子供の成長を祝うことから行事化したものです。

3歳児の祝いは、平安時代に「髪置き」といって髪を伸ばし始めるという慣習がありましたが、これが起源とされます。室町時代に11月15日に統一されました。

5歳児の祝いは、平安中期に「袴着」といわれる初めて袴を着用する習わしがあったのが始まりとされます。年齢が5歳と定まったのは江戸時代に入ってからのことであり、それまでは3歳から8歳までの間というように漠然としたものでした。

7歳児の祝いは、室町時代に「帯直し」「帯解き」「紐解き」といわれていましたが、このころは、男女児とも5歳から9歳までの間に行われていました。これは、それまで子供が帯の代用としていた付け紐をとり、帯をしはじめるというものでした。江戸時代後半になって、7歳の女児だけと決められたといわれています。

 

十三詣り

13歳になった男女が、無事に成長できたことを感謝し、合わせて福徳、音声、知恵などを授かり、健康を祈願して厄払いをするお参りで、京都嵯峨法輪寺の虚空蔵菩薩へお参りする慣習から行事化してきたものです。

祝着として特別の決まりはありませんが、男子は紋付羽織袴、女子は総模様や絵羽模様の本身裁ちのきものがよいでしょう。しかし決められたきものがあるわけではないので、ウールアンサンブルや紬などでもよいでしょう。

 

裏物(裏地類)

【 胴裏 】
 袷仕立の長着、長襦袢の胴の部分に用いる裏布を指します。
 長さは、女長着用2丈と衿裏の半幅5尺、男物は総裏になるため3丈、長襦袢用は1丈5尺。戦前までは紅絹(もみ)が多く用いられましたが、戦後、白生地のきものが多くなった関係で白羽二重が主として用いられています。

【 肩裏 】
 羽織・道行コートなどに用いられる裏布です。普通、羽二重の友禅染あるいは綸子の無地染や友禅染が使われます。丈は1丈2尺です。
 額裏…主に羽織裏に用いられる花鳥、山水、人物などの文様の大幅のもの。多くは男羽織の裏に用います。

【 八掛 】
 裾廻しともいいます。身頃裏に四布、衽の二布、袖口に二布に裁って使うところからつけられた名前ですが、現在はこれに衿先二布が加わります。パレス(錦紗縮緬の薄手)、一越、錦紗、羽二重、紬の他化繊もあり、表地の材質に合わせて用います。

【 衿裏 】
 長着を単衣で広衿に仕立てる時、縫い代を隠すために衿の裏につけられる布を指します。羽二重、絽の正絹と化繊とがあり表地に合わせて用います。
 表地が絽、紗など透ける素材の時は絽の衿裏、その他表地が透けないものには羽二重の衿裏を用います。

【 帯芯 】
 女性用帯の表と裏の間に入れて帯地をしっかりと張りを持たせる芯地です。三河木綿のような厚地の木綿が多く用いられますが、最近は薄地のものや色染されたものもあります。

 

小物類

【 半衿 】
 襦袢の衿に用いる掛衿。
 白無地の塩瀬が一般的ですが、縮緬、綸子、繻子などもあり、夏用としては絽、麻などがあります。手入れのしやすさから化繊のものもたくさんあります。
 礼装には男女とも白衿を用いますが、盛装、外出用、またおしゃれ用に色、柄物、刺繍衿もあります。

【 伊達衿 】
 衿の下に重ねて、衿元を重ね着のように見せるもので、衿元に華やかさを添えます。
 塩瀬、縮緬、綸子などが使われ、無地染、二色染め分け、ぼかし染、絞り染などがあり、着物の色に合わせて用います。
 重ね衿…重ね仕立にした衿で、付け比翼仕立にした衿のことをさしますが、普通、伊達衿と同じ意味で使われています。 

【 帯揚げ 】
 結んだ帯の形をささえ、結び目が下がらないようにするもので、固い感じの帯をきものに柔らかくなじませる役割ももっています。
 生地は羽二重、紋錦紗、紋綸子、縮緬地などで、夏物としては、絽縮緬、平絽、紋紗などがあります。

 礼装、正装用として
 黒留袖…白無地の紋綸子地、または白地縮緬の総絞り。
 色留袖…黒留同様白地のものが普通。淡い色の総絞りでもよい。
 振袖…総絞りのものが正式。色は朱、橙、緑、藤色、ピンクなど。
 喪服…黒もしくは白の紋綸子。
 訪問着、色無地、附下…総絞りから中抜きまでの絞り染、紋綸子の色無地染、ぼかし染など帯の格に合わせて使用します。
 外出着、街着用としては縮緬の色無地が一般的。その他染め分け、小紋柄など。

【 帯締め 】
 女の帯が解けないように帯の上に締める紐。帯を結ぶ小道具ですが、装飾的な意味も大きく、きもの姿の中で小さいながら重要です。 

【 羽織紐 】
 羽織の衿の乳につける紐。羽織の付属品と考えられがちですが、きもの、帯、帯締め、羽織に関連してデリケートな調和が必要となります。大半は組紐で、女性用と男性用に分けられます。

 

【 訪問着 】

訪問着は、未婚女性の振袖、既婚女性の留袖に次ぐ格式の正装用の着物で、礼装の着物として用いられ着用範囲の広い着物です。三つ紋、一つ紋を付けて着用されることもありますが、無紋のものもあります。

 留袖・振袖と同じく絵羽付け模様で、柄は総柄、大柄の華やかな若い人向けのものから、裾模様の落ち着いた年配者向きのものまであります。多くは有職模様、御所解き模様などの古典模様や吉祥模様ですが、モダンな感覚のもの、紅型や更紗調子のものもあります。生地は駒綸子縮緬、一越縮緬などや大島紬、手織紬の白生地に染められます。

 着られる場所としては、若い人の結納(本人)、お見合い、パーティー、お茶会などから正式な訪問、入園、入学式、卒業式などの母親の着物、観賞の席などです。

 帯は袋帯、綴帯、織名古屋帯などを合わせます。

 ※絵羽付け模様…白生地のまま着物の形に裁断仮仕立することを絵羽縫、または仮絵羽という。絵羽付けとは、絵羽縫いされた布地に、縫い目にまたがるように模様を付けること。絵羽模様とは、着物の縫い目を通して模様があること、またその着物のこと。

 

【 附下 】

附下模様付けされた着物という意味で、肩山・袖山を中心に模様の向きが必ず上向きに配置されるものです。絵羽付けのように仮仕立をせず長い反物のまま身頃・袖などを区分けし、それぞれの部分の肩山・袖山を中心に両側から上向きに模様付けしていきます。

 実際は絵羽付けではありませんが、柄が配置良く染め付けてあり、仕立て上がった着物が一見絵羽付けしたかのように見える附下は、訪問着に準じて着ることができます。

 附下小紋と呼ばれるものは、裾から肩山、袖下から袖山に向けて小紋調の柄が上向きに染められた着物で、柄の大きさや色を肩から裾に向かって徐々に変化させたもの、ぼかし染めにしたものなどは訪問着に準じて着られますが、その他のものはおしゃれ着となります。

 生地は一越縮緬、駒綸子縮緬、紋綸子縮緬、上代お召、紬など広い範囲の素材が用いられています。

 着用範囲は非常に広く、準礼装の場からおしゃれ着まで、柄、用途に応じて袋帯や名古屋帯と合わせます。

 

【 色無地 】

柄のない、一色染め(黒以外)の着物で、紋の有無で用途が異なります。

 紋を付けると、訪問着に代わる略礼装として着用でき、地紋が吉凶どちらにも片寄らないものであれば、慶事にも弔事にも着ることができます。紋は一つ紋が一般的で、抜き紋あるいは縫い紋を入れます。

 紋なしのものはおしゃれ着となり、柄ものよりかえってしゃれた感じの着物になります。

 生地は一越縮緬、地紋のある紋綸子縮緬、駒綸子縮緬などで作られます。帯は用途に応じて袋帯、しゃれ袋帯、名古屋帯などを合わせます。

 ※地紋の吉凶

  祝儀:毘沙門亀甲、向鶴、笹竜胆に桐、扇面など

  不祝儀:菊、氷割、鮫青海波、変わり無地など

  祝儀・不祝儀両用…波、観世水、青海波、立枠、、紗綾潟、麻の葉、本文、菱など

 

【 喪服 】

正式の喪服は、黒無地に五つ紋の付いた着物で、葬儀、告別式では親族、参列者ともこれを着用します。

 生地は関東では羽二重、関西では一越縮緬が用いられ、八掛は引き返しです。夏用としては平絽か駒絽が用いられます。

 帯は黒紋繻子名古屋帯、夏用には絽の黒名古屋帯を用います。

 略式の喪服は、色無地に一つ紋あるいは三つ紋を付けて法事などに着用されます。生地は光沢をおさえた紋綸子縮緬、駒綸子縮緬が使われます。長襦袢、帯、小物などは正式な喪服と同じものを使います。

 

【 小紋 】

小さい模様を型染めしたもの。元来は大紋や中形に対しての小紋ですが、現在普通小紋という場合は、模様の大小にかかわらず、型染めの着尺地を総称していいます。本来小紋とは一色染めですが、現在では色彩的なものが多くなっています。小紋の中には大きく分けて江戸小紋と友禅小紋があります。



◎江戸小紋

 江戸時代の武士の裃に用いられていたもので、模様の単位が非常に小さく密集した一色染めの着物です。柄が細かいため遠目には無地に見まがうほどで、色無地と同じように背に一つ紋を入れれば、訪問着に代わる準礼装の着物として着用できます。

◎友禅小紋

 多彩な型友禅の小模様のものを友禅小紋とか京小紋といいます。柄も古典調の御所解きふうや、小花ちらしのものからモダンな感覚のものまで、また紅型調、更紗模様など多種多様です。このような友禅の小紋は気軽に着られるおしゃれ着です。

 

【 紬 】

紬糸で織られた着物。紬糸は真綿や屑繭から手工的につむがれた糸で、大小があったりふしがあったりして、糸そのものがすでに素朴です。紬はもともと農家の自家用や副業として織られたもので、全国の養蚕地帯や冬期の農閑期の長い機業地などで織られ、その地方地方のローカル色のあるものが喜ばれます。大島紬、結城紬、塩沢紬など数多くあります。

 紬の着物は基本的におしゃれ着です。

 

【 アンサンブル 】

アンサンブルとは、フランス語で“集合”の意味で、着物と羽織とに同一柄、同一品を用いて集合の美を表したものです。昔も「お対」と称してこの形式が用いられていましたが、昭和33年頃ウールアンサンブルでこの形式が全国的に流行しました。

 昔の「お対」は一匹を使用しましたが、ウールアンサンブルでは5丈2尺位、紬アンサンブルでは5丈5尺位のものが多く、本場大島紬などは一匹あるものもあります。

 着物と羽織だけでなく、着物と道行コート、あるいは道中着に仕立てても良いでしょう。

 

【 浴衣 】

ゆかたは、室町時代に入浴の際用いられた湯帷子(ゆかたびら)と呼ばれる麻を素材としたものが始まりとされ、江戸時代に木綿地となり一般庶民の湯上がりのあとの単衣として広がりました。

 ゆかたは別名「中形」とも呼ばれますが、これは模様の大きさが大紋や小紋に対して中位であることからで、表抜染・注染・絞り、臈纈染めなど地染まりの単彩調が多いです。藍染めが多いですが色染めのものも増えてきています。

 綿紅梅など素材の良いものは、ちょっとした街着にもなりますが、普通は岡木綿、コーマなどの生地で、夏の夕方の普段着として着用されます。

 

【 羽織 】

羽織はもともと男子専用のものでしたが、明治以降、服装の制限がなくなり、防寒、埃除けとして女性の間に普及していったもので、今日でも羽織は礼装としては取り扱わず、あくまでおしゃれ着用として考えます。

羽織は下記の4種類に大別されます。

◎ 黒紋付羽織

 黒の一色染めで、紋綸子縮緬や一越縮緬などを使い、型抜き三つ紋か一つ紋、または縫い紋を一つ入れて、弔問、学校の式日など改まった外出の時に着用されます。普通、背の紋一つだけ石持になっている黒一つ紋羽織を「一つ紋」と呼んでいます。

◎ 色無地羽織

 生地は黒紋付羽織と同様で、抜き紋か縫い紋一つを付けて黒紋付羽織に準じて着られます。

◎ 絵羽羽織

 絵羽付けされた羽織のことで、手描き、絞り、刺繍などで模様付けされています。紋は縫い紋一つを付けても付けなくても良いです。地色の黒いものを「黒絵羽」、地色が黒以外のものを「色絵羽」と呼んでいます。入学、卒業式の母親の付き添い着として一般化してきており、儀礼ばらない集まり、観劇、同窓会などに着用されます。

◎ 小紋の羽織

 いわゆる羽尺と呼ばれるもので、巻反になっている小紋柄の羽織です。気軽な外出などに着用されるおしゃれ着で、「絞り羽織」も同じです。

 

【 道行コート 】

羽尺で作られる半コートが主で、おしゃれ、防寒、埃除けの目的で着用されますが、礼装用のコートは着物を目立たせないという心配りの意味もあります。丈は羽織より少し長めの半コート、着物の裾まである長コート、その中間の七分コートなどがあります。衿の形は道行衿が一般的ですが、他に千代田衿、都衿、へちま衿、被布衿などがあります。

 

【 道中着 】

着物衿のコートを道中着と呼びます。羽尺で作られる半コート丈のものが主で、着用目的は道行コートと同じです。衿は着物と同様に広衿とバチ衿があり、前を合わせて上前の衿と右脇近くに付いている飾り紐を結んで着用します。

 

【 雨コート 】

雨天の外出の時に着物の濡れるのを防ぐために着用するコート。正絹物は防水加工をした、地紋のある繻子織のものが多く、アクリル、ポリエステルなどの化繊のものもあります。夏は紋紗などが用いられます。

 長コートの一部式と、上衣は道行コートで腰から下は巻きスカートとする二部式の仕立てがありますが、化繊物は総丈が正絹物に比べて短いため、より用尺を必要とする二部式の雨コートには向きません。

 

【 長襦袢 】

着物のすぐ下に着られるもので、対丈で作ります。素材としては正絹、化繊、モスリンなどがあり、生地は錦紗、縮緬、羽二重、綸子、紋綸子などがあります。夏物には、絽、紗、麻などが用いられます。礼装用には白羽二重か白紋綸子を用います。その他の着物には錦紗、綸子の無地、ぼかしや友禅模様、小紋柄などを合わせます。絞りの長襦袢は絞り以外の着物に合わせるのが無難です。

 衿型には、裾まで通し衿の関東衿と別衿を付ける関西衿があります。

 袷の着物の下には袖無双の長襦袢を着ます。袖無双とは、表地が袖裏までついている袖のことです。

 夏物の着物の下には袖単衣の長襦袢を着ます。7月、8月の着物が絽、紗等になる時季には、長襦袢も絽、紗、麻等の生地を用います。5月、6月、9月、10月の時季には、冬物長襦袢地で袖が単衣の長襦袢を着ます。