仕立て上がっている着物をほどかずに汚れている箇所をソープでブラッシングした後、石油系の溶剤の中で洗い、全体の汚れを落とします。 |
衿、袖口の汚れ、汗などを部分的に処理します。 |
反物を蒸気を使ってしわを伸ばし、幅を整理する作業 |
反物を湯に通し、糊を落とす作業 |
生地の風合いなどを損なわず、水滴をはじくので水性のシミをつきにくくする加工です。 |
シミは古くなると酸化して黄色く変化します。この状態になると薬品を使ってシミを抜きます。 |
卵といった食品や人の血液などのシミは、付いてすぐでしたら、ソープなどを使った水性の処理で落ちますが、時間が経ったり熱が加わったりすると落ちづらくなりますので、タンパク質を分解する酵素を使い時間をかけての処理になります。 |
薬品などを使い、溶出か抜染などを行った後、色を修正します。 |
日光や照明などで色が変化した状態です。表面の汚れを落とした後、色をかけ修正します。 |
1本の糸は30~40本の細い糸で出来ていて、スレとはその細い糸が傷つき切れている状態で、光の反射などの影響で白く見えます。 |
着物等を全て解き、反物の状態にしてから湯か水でソープを使って洗う作業です。 |
結城紬、大島紬などは染色の際、湯通しでは落ちない糊も使ってありますので、酵素などを使い、糊を分解させます。 |
【染め抜き紋】 |
着物の上衿の変色・スレ等がひどくなり修正不能の場合、地衿を上に出して上衿をかけた様に見せかけて付け直す作業です。 |
11月15日に5歳の男児、3歳と7歳の女児が神社に参拝します。宮参りと同じく子供の成長を祝うことから行事化したものです。 |
13歳になった男女が、無事に成長できたことを感謝し、合わせて福徳、音声、知恵などを授かり、健康を祈願して厄払いをするお参りで、京都嵯峨法輪寺の虚空蔵菩薩へお参りする慣習から行事化してきたものです。 |
【 胴裏 】 |
【 半衿 】 |
訪問着は、未婚女性の振袖、既婚女性の留袖に次ぐ格式の正装用の着物で、礼装の着物として用いられ着用範囲の広い着物です。三つ紋、一つ紋を付けて着用されることもありますが、無紋のものもあります。 |
附下模様付けされた着物という意味で、肩山・袖山を中心に模様の向きが必ず上向きに配置されるものです。絵羽付けのように仮仕立をせず長い反物のまま身頃・袖などを区分けし、それぞれの部分の肩山・袖山を中心に両側から上向きに模様付けしていきます。 |
柄のない、一色染め(黒以外)の着物で、紋の有無で用途が異なります。 |
正式の喪服は、黒無地に五つ紋の付いた着物で、葬儀、告別式では親族、参列者ともこれを着用します。 |
小さい模様を型染めしたもの。元来は大紋や中形に対しての小紋ですが、現在普通小紋という場合は、模様の大小にかかわらず、型染めの着尺地を総称していいます。本来小紋とは一色染めですが、現在では色彩的なものが多くなっています。小紋の中には大きく分けて江戸小紋と友禅小紋があります。 |
紬糸で織られた着物。紬糸は真綿や屑繭から手工的につむがれた糸で、大小があったりふしがあったりして、糸そのものがすでに素朴です。紬はもともと農家の自家用や副業として織られたもので、全国の養蚕地帯や冬期の農閑期の長い機業地などで織られ、その地方地方のローカル色のあるものが喜ばれます。大島紬、結城紬、塩沢紬など数多くあります。 |
アンサンブルとは、フランス語で“集合”の意味で、着物と羽織とに同一柄、同一品を用いて集合の美を表したものです。昔も「お対」と称してこの形式が用いられていましたが、昭和33年頃ウールアンサンブルでこの形式が全国的に流行しました。 |
ゆかたは、室町時代に入浴の際用いられた湯帷子(ゆかたびら)と呼ばれる麻を素材としたものが始まりとされ、江戸時代に木綿地となり一般庶民の湯上がりのあとの単衣として広がりました。 |
羽織はもともと男子専用のものでしたが、明治以降、服装の制限がなくなり、防寒、埃除けとして女性の間に普及していったもので、今日でも羽織は礼装としては取り扱わず、あくまでおしゃれ着用として考えます。 |
羽尺で作られる半コートが主で、おしゃれ、防寒、埃除けの目的で着用されますが、礼装用のコートは着物を目立たせないという心配りの意味もあります。丈は羽織より少し長めの半コート、着物の裾まである長コート、その中間の七分コートなどがあります。衿の形は道行衿が一般的ですが、他に千代田衿、都衿、へちま衿、被布衿などがあります。 |
着物衿のコートを道中着と呼びます。羽尺で作られる半コート丈のものが主で、着用目的は道行コートと同じです。衿は着物と同様に広衿とバチ衿があり、前を合わせて上前の衿と右脇近くに付いている飾り紐を結んで着用します。 |
雨天の外出の時に着物の濡れるのを防ぐために着用するコート。正絹物は防水加工をした、地紋のある繻子織のものが多く、アクリル、ポリエステルなどの化繊のものもあります。夏は紋紗などが用いられます。 |
着物のすぐ下に着られるもので、対丈で作ります。素材としては正絹、化繊、モスリンなどがあり、生地は錦紗、縮緬、羽二重、綸子、紋綸子などがあります。夏物には、絽、紗、麻などが用いられます。礼装用には白羽二重か白紋綸子を用います。その他の着物には錦紗、綸子の無地、ぼかしや友禅模様、小紋柄などを合わせます。絞りの長襦袢は絞り以外の着物に合わせるのが無難です。 |